インプラント治療に年齢制限はあるのでしょうか?そこで今回は、インプラント治療を受ける人の平均年齢とインプラント治療をする際の年齢別の注意点を解説します。インプラント治療を検討する際の参考情報としてください。
インプラント治療に年齢制限はあるのか?
インプラント治療を開始できる年齢は、20歳頃に制限されています。20歳頃になると顎の骨の成長が一段落つくため、インプラントが顎の骨に固定されやすく、将来的な問題が発生するリスクが少なくなるからです。
一方で成長期にインプラント治療を受けると、顎の骨の変形により、歯並びや外観に悪影響を及ぼす恐れがあります。そのため成人に達するまでは、仮歯や入れ歯を使用するのが一般的です。
なおインプラント治療に年齢の上限は設けられていませんが、高齢になると体の状態や顎の骨の健康に配慮する必要があります。特に70歳を超えると、手術への耐性や術後のメンテナンスが難しくなるため、治療を受ける際は慎重な判断が求められます。定期的な検診が必要となるため、通院が難しい場合は他の選択肢も検討しましょう。
インプラント治療を受ける人の平均年齢とは
インプラント治療を希望する人の多くが、40歳から60歳の間に集中しています。この年代は仕事や子育てなどで忙しく、日常の歯のケアが疎かになりがちです。その結果、歯の健康問題が悪化すると、治療が必要になります。
また、この時期になると生活が少し落ち着き、自身の将来や健康に対する意識も高まります。そうした中で、質の高い生活を長く維持するため、口腔内の健康を確保しようと、インプラント治療に踏み切る方が多いのです。
インプラント治療をする際の年齢別の注意点
それではインプラント治療する際の注意点について、年齢別に解説します。
10代がインプラント治療を受ける際の注意点
インプラント治療は、基本的に成人後に推奨されます。10代の若年者は顎の骨がまだ成長過程であるため、推奨されません。また、永久歯が完全に生え揃っていない子どもには、施術ができません。
顎の成長が終了しているかどうかを判断するには、顎の骨格検査が必要です。定期的な頭部レントゲンや手根骨の観察を通じ、顎の成長を確認します。個人差はありますが、一般的には20歳頃までに顎の成長が止まります。ただし25歳まで顎が成長し続ける人もいます。
そのため10代でインプラント治療を検討する場合は、医師に相談して、顎の成長が完了しているのを確認した上で、適切なタイミングで治療を進めるべきです。特別な事情がない限りは、顎が成長するまで待つべきでしょう。
高齢者がインプラント治療を受ける際の注意点
65歳以上の高齢者がインプラント治療を受ける場合には、免疫力の低下により細菌感染のリスクが高まります。治療過程で歯茎を切開し、顎の骨を削るため、これらの部位から感染が起こりやすくなるのです。
また免疫力の低下は治癒過程にも影響を及ぼし、インプラントと顎の骨との結合が困難になるケースもあります。これが原因でインプラントが安定しないと、再手術が必要になるのです。
さらに高齢者の場合には、体力面でも手術に耐えられるかが問題です。大掛かりな外科手術は体力を要するため、手術後の回復も遅く、定期的な通院が困難な状態では、治療の完了は難しいでしょう。
インプラント治療を開始する前に信頼できる歯科医師に相談しよう
インプラント治療の年齢制限や年齢別の注意点を解説しました。20歳から高齢者までの年齢に応じた留意点があり、適切な時期に健康な状態で治療を開始することが重要です。安心してインプラント治療を開始するためには、まず信頼できる歯科医師に相談しましょう。